不正出血と子宮体がん検査

不正出血の原因は、腫瘍性変化(子宮筋腫、子宮ポリープ、子宮がんなど)、月経周期や内分泌(ホルモン)によるもの、感染によるものなど様々です。ご年齢にもよりますが、特に子宮、卵巣のがんが原因ではないか、と心配になる場合があります。中でも子宮体がんは不正出血をともなうことが知られています。子宮体がんの検査として自治体が行っている住民健診(区や市のがん検診事業)でも子宮の中(子宮内膜)から細胞を採取する検査が含まれていることがあります。この子宮内膜細胞診は子宮頸部細胞診とは異なり、検査の正診率(陽性と陰性を合わせた的中率)が85%前後という報告もあり、子宮頸がん検診と必ずしも同列ではないと認識しなければいけません。子宮頸がんの初期発生部位は判明しているため直視下で細胞を採取できますが、子宮内膜からの細胞採取は見えていない部分から細胞を採取すること、内膜細胞の構造上重積性(細胞が幾重にも重なっている)を呈していること、血液成分が含まれることなど様々な要因から、細胞診スライドをみて診断に苦慮することもあります。その差を埋めて正しい診断に導くためには病気の存在が疑われる場合には各種検査(主に超音波検査、他に各種画像検査)を併用する、少し時間をおいて再検査する、など多角的な診療が重要と考えます。

院長専門医資格 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医

        日本臨床細胞学会 細胞診専門医

        日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医

        日本がん検診・診断学会 がん検診認定医